女子ボートレーサーの素顔に迫る「ビューティフル・ボートレース」。20年のオープニングは柴田百恵(20=静岡)が飾ります。その名前は、あの伝説のアイドルにちなんだもの。運動経験ゼロながら、厳しい勝負の世界に飛び込んで3年目。令和のアイドルレーサーを目指して日々の努力を積み重ねています。まだ、あどけなさの残る20歳、百恵ちゃんの素顔を紹介していきましょう。

あどけない笑顔が魅力の柴田百恵
あどけない笑顔が魅力の柴田百恵

 -ボートレーサーをなろうと思ったきっかけは

 柴田百恵(以下柴田) 中学生のとき、父に勧められたことです。子供の頃からレース場へ父に連れられて行ってたのでボートレース自体は知ってましたが、レーサーになるなんて全く考えてませんでした。

 -それがいつしか志すことになった

 柴田 どうしようか迷っているとき、浜名湖で鎌倉涼(30=大阪)さんがまくり差しで優勝したレースを見ました。それに感動して「なりたい」って気持ちが固まりました。3回目の試験で合格して高校(浜松商)を中退、やまと学校(現・ボートレーサー養成所)に入りました。

 -学生時代はどんな女子だった

 柴田 自由に楽しく過ごしていた感じです。部活は吹奏楽部でクラリネットを担当してました。運動ですか? してなかったです。

これが今年の抱負です
これが今年の抱負です

 -デビューから自身のこれまでを振り返ると

 柴田 最初は全く勝てなくて自信がなかったし、練習にも身が入らないことも多かったです。でも、師匠の芹沢克彦(41=静岡)さんをはじめとする、静岡支部の先輩方のおかげでレースに対する意識が変わってきたような気がします。

 -オフの日は何をしてる

 柴田 遊ぶことよりも、レース場へ練習に行くようにしています。地元の浜名湖だけでなく、蒲郡にも行ったり。充実してますよ。

 -百恵という名前は、もしかして

 柴田 父が山口百恵さんのファンだったので、それが由来だそうです。すごいアイドルだったと聞いてますが、詳しいことは…。歌も全く知らないので、まずは「プレイバックPart2」を覚えます(笑い)。

 -昨年11月に20歳になった

 柴田 長かったですね(笑い)。早くなりたくて仕方がなかったです。これから、もっと成長できそうだし、伸びしろしかないと思ってます。

碧南訓練所で121期の女子が勢ぞろい(左から浜崎寿里矢、山下夏鈴、来田衣織、柴田百恵、中村かなえ)
碧南訓練所で121期の女子が勢ぞろい(左から浜崎寿里矢、山下夏鈴、来田衣織、柴田百恵、中村かなえ)

 -レーサーとしての目標は

 柴田 身近では年末に浜名湖で行われるクイーンズクライマックスシリーズに出場すること。大きな目標は選手として、人間として尊敬されるようになりたい。レーサーだから相手に勝つことは大事ですが、自分を高める努力をしていきたいですね。

 -最後にボートレースの魅力を

 柴田 男子の中に混じって女子が活躍できるようにと、努力をされてる先輩が大勢いらっしゃいます。そんな女子レーサーが一生懸命に戦ってる姿を、ぜひ見てもらいたいですね。

※次回は2月11日更新予定

 ◆柴田百恵(しばた・ももえ)1999年(平11)11月4日、浜松市生まれ。121期生として、17年11月に津一般戦でデビュー。初勝利は18年5月の平和島オールレディース。昨年の獲得賞金は689万3000円。154センチ、46キロ。血液型A。