丸野一樹(30=京都)が球児らしく、かっ飛ばしていくはずだ。4日目は前半5Rをカド差しで制し、勇んで向かった後半11Rのイン戦は菊地孝平のセンターまくりを許して6着大敗。それでも、18番目で予選突破したようにツキはある。「4日間で一番の乗り心地」と、生命線を整えており、気合をリセットしていく。

京都桃山高野球部まで、ずっと捕手だった経験がGPレーサーになるまで押し上げた。インサイドワークからハンドルワークへ。「捕手は常に最悪の事態を想定する。ネガティブに考える。そして最善手を打つ。それが今に生きている」。投手がサイン通りのコースにボールを放れるとは限らない。野手がエラーすることもある。捕手で培った危機管理の意識が、エンジンの抽選や調整が思い通りにいかないケースでも、平常心を保つ源になった。今節は高校時代に果たせなかった「甲子園」に初出場し、次なるテーマは優出だ。

準優11R。6枠から、もちろん、さまざまな流れを想定して、俊敏にターンしていく。