注目選手の2人目は、オーシャンカップ初出場を決めた福来剛(41=東京)にスポットを当てる。

SG初出場は、38歳だった20年平和島クラシックという遅咲き。そこで地元の利を生かし初優出を果たした。快速スタートと決め手の鋭さは折り紙付き。とっておきの一撃が飛び出しそうだ。

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福来がSGに戻ってくる。東京勢では今大会ともに出場する山田哲也のスタート力がクローズアップされるが、福来も負けていない。ここ一番でゼロ台快速スリットを連発できるスタート力を持っている。SG初出場だった20年の平和島クラシックも、その力が生きて優出(5着)につながった。

ただ、SG出場は20年の4大会で途切れてしまった。それでも「しっかり走っていれば、また出場できるチャンスは来る」と常に前を向いていた。復活を期した今年、1月に芦屋周年、2月に関東地区選手権と連続優出2着。初のオーシャンカップ出場権をゲットした。

久しぶりのSGに燃えている。「(スタートを)全速で行けるように」。タイミングどうこうより、全速でスリットに突っ込むこと。それが攻撃力を最大限に高める。ほがらかな笑顔を絶やさない福来ファンのためにも全力を尽くす。【中川純】

※明日は「ドリーム戦展望」

◆福来剛(ふくらい・つよし) 1981年(昭56)6月13日、東京都生まれ。ボート87期生として00年11月に多摩川でデビュー、翌12月に浜名湖で初勝利。初優勝は06年大みそかの多摩川。SG最高成績は20年平和島クラシック優出5着。同期は福島勇樹、杉山正樹、石橋道友ら。166センチ、52キロ、血液型A。