遠征勢は、松井繁や瓜生正義ら超強豪がそろう。その中で注目したいのは、原田だ。

95年6月デビューの76期。マスターズ世代にこそ入っているが、切れ味鋭いスタートとコーナースピードは進化を止めない。昨年4月に下関プレミアムG1マスターズチャンピオンを、史上最年少となる45歳6カ月で優勝。さらに同年8月に古巣の蒲郡メモリアル、今年5月には宮島オールスターと、2年連続でSGを制覇している。

以前は攻めの姿勢が強すぎてB級陥落を経験したが、実績を積むとともに円熟味が加わって、冷静かつ大胆な走りを披露している。

びわこは思い入れのある水面だ。デビュー5年目の00年1月に、新鋭王座決定戦でG1初優勝を飾った。ただこの時は、今大会に出場する守田俊介や瓜生正義らが勇み足を踏んでのもので、控えめの笑顔だった。

それから22年、SG・5冠の実績をひっさげて、びわこG1に登場する。17年3月のG2秩父宮妃記念杯以来となる久々の湖面だが、経験値を考えれば心配は無用だ。

持ち味の鋭い差しハンドルで久しぶりのびわこG1優勝を決め、今度こそ会心の笑顔を見せる。