勝負勘がさえた。吉田俊彦(44=兵庫)が、4コースから鋭くまくり差し、今年5度目、通算61度目の優勝を飾った。待望の地元Vを狙った赤羽克也は悔しい2着、差し粘った河村了が3着に入った。

自らも驚く優勝だった。「まぐれ。ほんま奇跡です」。それもそのはず。今節は低調機に苦心しながら準優はラスト12番目で滑り込み。準優12Rはチルト0・5度、優勝戦は0度で再調整しながら上位とのパワー差を少しずつ埋めた。

優勝戦はコンマ09の上質なスタートを踏み込み、決め手を発揮した。「いいスタートが行けたし、展開があった。足は並より少しあるかなくらい」。機力だけじゃない、高い総合力で勝機をたぐり寄せた。

これで来年のSGクラシック(平和島)出場権獲得が見えてきた。「あと1回、何とかします。総理杯(=クラシック)は行きたい」。SG復帰を見据え、年末まで突っ走る。