最終日の12Rで優勝戦が行われ、山下流心(29=広島)が3コースからコンマ05の踏み込み。1枠井上忠政、2枠中村魁生がコンマ01のフライングだったため、決まり手は恵まれとはなったが、今年1月戸田以来、自身2度目、江戸川では初の優勝を飾った。2着に板橋侑我、3着に栗城匠が入った。

心機一転? いや、『新期一転』だ。スタートで早い踏み込みもあった優勝戦で、山下は冷静に立ち回り、優勝をたぐり寄せた。

「スタートは早いと思って放った。オーバーエージ枠での参戦。同期の鈴谷(一平)が予選をトップで通過しながら(準優勝戦で)フライングしてしまったので、代わりにやり返さないといけないな、と思い、狙っていきました。リベンジ果たせた? はい」。116期で同期の鈴谷一平の悔しい思いを、山下が最高な結果で晴らしてくれた。

「回り足と乗り味は納得できるものでした。今節は新ペラからの調整になったけど、江戸川は結構相性のいい方だと思っていて、それで思い切って新ペラだったので、調整はできたかな。それが良かった。仕上がりですか? 伸びは上位がいたけど、回り足系はトップクラスだったと思います」。ターン系の足を仕上げたことが1周2M、先に回った板橋侑我(2着)を鋭く差せて先頭に立てた勝因だ。

「前期は期始めのフライングでB1級に落ちたし、今期はA1級に戻れるように。G1も経験できたんで、またそこに行って活躍ができるように。前期は期初めにフライング。事故点かかえて一気に縮こまって…(笑い)。(11月になり)新期に切り替わって気持ちが切り替えたんで、結果につながってよかったです」。笑顔で絶好の滑り出しとなった優勝を振り返った。