堀之内紀代子(43=岡山)が、初出場する鳴門G2レディースチャレンジカップ(22日~)で台風の目となるのは間違いない。

「寺田(千恵)さんや、せっちゃん(田口節子)の応援に行きますよ」と謙虚に話すが、大舞台で大暴れする姿が楽しみでならない。ここで結果を出せば、夢のクイーンズクライマックス(12月住之江プレミアムG1)出場へ大前進する。


堀之内紀代子(2022年11月1日撮影)
堀之内紀代子(2022年11月1日撮影)

9月の蒲郡からチルトを跳ねた調整を行うようになった。前回使用者の仲道大輔がチルト3度の調整をしていたことがきっかけだった。「やってみたかったんですよ。必死にペラのゲージを擦りました」と振り返る。

その後、3度にして大外から一撃を狙うスタイルと、1度にしてコースを主張し出足を兼ね備えた調整を使い分けている。はまった時のパワーは、どちらも手がつけられない。

10月のびわこでは1度で白星を量産して優勝を飾った。「正直、体のあちこちが痛い。オフは整体にも行ってますよ。あと何年できるか、分からない。これは、線香花火の最後の輝きみたいな感じですね」と笑い飛ばす。

40歳を過ぎてから新境地を切り開こうとする姿勢には頭が下がる。「(チルトを跳ねる調整が)そんな簡単ではないのは分かっています。失敗もいっぱいするでしょう。ただ、6コースでも堀之内は何かするんじゃないかと思ってもらいたい」。

記者も同じ40代。新たな挑戦に取り組む堀之内に大きな勇気をもらっている。