年末頂上決戦のグランプリ、クイーンズクライマックスへの最終関門、SG第25回チャレンジカップ、G2第9回レディースチャレンジカップが22日に開幕する。今年の舞台は徳島・鳴門ボート。開幕直前コラムの第1回は、地元鳴門開催で闘志を燃やす田村隆信(44=徳島)に迫る。

執念が地元開催SG出場を引き寄せた。田村隆信が満を持して参戦する。10月のSG常滑ダービーは、チャレンジC出場の条件となる優出を絶対目標に設定。予選3走目のイン戦で2着の誤算はあったが、そこから全速スリットを連発して1、2着。準優1枠を取り切った。準優を逃げ切った後は本当に気持ち良さそうな笑顔だった。田村の底力、勝負強さをあらためて認識させられた。

地元開催SGへの思い入れは誰よりも強い。20年、鳴門開催だったオーシャンカップ。予選トップも見えた4走目で痛恨のFに散った。5走目はまくり差しで1着。それだけの力と機力があっただけに、なおさら悔やまれた。

SGの借りはSGでしか返せない。その舞台をつかみ取った田村。「しっかりしたレースを見せたい」。チャレンジCは、過去に2度優勝している相性のいいレース。地元エースとして、今度こそ「地元SG優勝」の大願成就へ、まい進する。【中川純】

※明日は「注目選手・下」

◆田村隆信(たむら・たかのぶ)1978年(昭53)3月15日、徳島生まれ。デビューは99年11月の鳴門で、初戦から連勝し準優に進出。銀河系軍団85期のエースとして活躍。03年丸亀新鋭王座でG1初V。SGは04年若松オーシャンCで初V、チャレンジC2度を含む通算3度のV。171センチ、55キロ。血液型B。