SG第25回チャレンジカップ、G2第9回レディースチャレンジカップ、開幕直前コラムの2回目は、史上初の女子SGウイナーとなりチャレンジカップに出場する遠藤エミ(34=滋賀)に注目する。遠藤は「常にチャレンジャー」という気持ちで、男子との勝負に立ち向かう。

今年のボート界、これまで最大のトピックは遠藤エミのSG制覇だ。3月のSG大村クラシック、遠藤は優勝戦を逃げ切って女子選手による史上初の偉業を成し遂げた。その後、「もっと上の舞台で戦っていけるように」という目標を掲げた。その1つが、このチャレンジCへの出場だ。

獲得賞金ランク上位が争うチャレンジCで、レディースCCも同時開催されるようになって9度目。チャレンジCは出場枠34という狭き門だが、女子もランク上位にいれば出場がかなう。遠藤の言う「上の」舞台の1つになる。これまで17年に小野生奈、19年に大山千広の2人が出場して、大山は準優まで駒を進めた。遠藤は3人目、しかもドリームメンバーにもう1歩の選出7位での出場。ただ遠藤は「自分はレーサーとしてまだまだです。常にチャレンジャーとして挑んでいきたい」と話す。女子レーサートップに立つ遠藤だからこそ、この揺るぎなき挑戦者精神がさらなる飛躍につながるはずだ。【中川純】

※明日は「ドリーム戦展望」

◆遠藤エミ(えんどう・えみ)1988年(昭63)2月19日、滋賀県生まれ。ボート102期生として08年5月、びわこでデビュー。12年11月に鳴門で初優勝。17年大村クイーンズクライマックス、21年浜名湖レディースチャンピオンの両プレミアムG1を優勝。今年3月、大村クラシックで女子選手史上初のSG制覇を果たした。155センチ、46キロ。血液型A。