最終回はトライアルの総展望で、誰が勝ち抜くのかを推理する。注目はトライアル2nd組だが、賞金ランク4位で2nd2枠をつかんだ地元エース原田幸哉(47=長崎)は、1枠を得た馬場貴也、山口剛以上に気になる存在だ。

    ◇    ◇    ◇

トライアルは毎日2レースずつ行われる。初日、2日目は1stステージで、賞金ランク7位以下の12人がふるいにかけられ、上位6人が同2ndに進む。ここからはサッカーW杯で言えば決勝トーナメントのようなもの。2ndから出場してくる賞金ランク上位6人を加えた12人によるサバイバル3連戦が行われる。

そのトライアル2nd初戦は、賞金上位6人が賞金順に1枠から3枠に入る。11Rは<1>山口剛<2>片岡雅裕<3>菊地孝平、12Rは<1>馬場貴也<2>原田幸哉<3>深谷知博。イン1着率が60%を優に超える大村。やはり1枠の馬場、山口の優位は動かない。

だが2枠に地元の原田がいることを忘れてはならない。原田は元愛知支部で、17年に長崎支部へ移籍した。地元開催SGで力が入ることはもちろんだが、「地元への恩返し」という気持ちの強さは半端ない。5月のSG宮島オールスターを優勝し、グランプリ出場をほぼ手中にした時は本当にテンションが上がっていた。グランプリへ万全の準備を整えてくるはずだ。

トライアル1st組は池田浩二、桐生順平、石野貴之、連覇を目指す瓜生正義らグランプリ優勝経験者と白井英治、毒島誠の実力者がやはり注目を集める。また女子初出場の遠藤エミも機力さえ整えば戦える。2nd進出ともなれば、大きな話題となる。