やはり勝負事はやってみないと分からない。誰が節一パワーを誇る遠藤エミの敗退を予想しただろうか。波乱の流れはファイナルも続くとみる。ならば、この人を狙うしかない。2枠にスタンバイする「まくりすとひかる」こと高田ひかるだ。枠なり2コースになっても攻めの姿勢を貫き、女子特別戦初優勝を決める。

改めて、準優を振り返ると、高田らしさ全開のレースだった。3カドからコンマ09のフルダッシュ。壁なしの展開も手伝って、内2艇を一蹴。これにはイン遠藤もなすすべなし。その勝ちっぷりは「あっぱれ!」と言うしかない。レース後の共同インタビューでは、「私はこれ(まくり)で、選んでもらったと思ってるので」と、感極まるシーンがあった。

機力は入念な調整がばっちり合って、申し分のない状態。ファイナルは2枠でも、伸びを意識して臨む。「スローからでも、しっかり伸びるように調整していきます」。あとは準優と同様に会心の踏み込みを決めるだけ。大好きなアニメ「エヴァンゲリオン」碇シンジのように、高田も覚悟の出撃態勢が整った。ひかる、発進! スリットでのぞいて、イン長嶋万記を容赦なくたたいて再度、うれし涙を流してもらおう。