相思相愛の水面で“無冠の女王”を返上だ! 長嶋万記(41=静岡)がインからコンマ05のトップスタートを決めて逃げ快勝。女子特別戦初優勝を飾った。2着には田口節子、3着には鎌倉涼が入った。

優勝した長嶋は、来年1月に大村で行われるプレミアムG1ボートレースバトルチャンピオントーナメントの優先出場権を獲得した。


レディースオールスターを制し、選手仲間から祝福される長嶋万記(左)(撮影・和賀正仁)
レディースオールスターを制し、選手仲間から祝福される長嶋万記(左)(撮影・和賀正仁)


「万事良好」を座右の銘とする長嶋。優勝戦は、まさに万全の取り口で優勝を決めた。ただ、決して順調にVロードを歩んだわけではない。5日目準優10Rで、思わぬ事態に見舞われていた。ピット離れで後れを取り、待機行動中にエンスト。さすがに冷静さを欠き、「終わった」と気が動転したそうだ。


しかし、終わってみれば何とか逃げ切ってファイナル進出。さらに予選トップ通過の遠藤エミが準優11Rで5着に敗れたことで、ポールポジションが巡ってきた。


レディースオールスター優勝戦1周2Mをトップでターンする長嶋万記(中央)(撮影・和賀正仁)
レディースオールスター優勝戦1周2Mをトップでターンする長嶋万記(中央)(撮影・和賀正仁)

いざ、優勝戦を迎えると、これまで築いた経験値もあり、平常心で臨むことができた。インからコンマ05のトップスタートを決めて「寄り過ぎないように」と1Mを旋回すると、そこから一気に独走態勢。歓喜のゴールへと駆け抜けた。


昨年末の住之江プレミアムG1クイーンズクライマックス優勝戦で6枠から前付けに出て3着。これがレースに取り組む姿勢を変えることになった。「今年はボート100%でいこうと思いました」。レースに対する断固たる決意を早速、結果に結びつけた。


今後の目標を聞かれると「次節の三国の1走目にペラを合わせることです」とにやり。初日の選手紹介式で「先手必笑」と盛り上げたヒロインが、最後も笑って締めくくった。【工藤浩伸】


 
 

レディースオールスター優勝戦1M展開図
レディースオールスター優勝戦1M展開図

◆長嶋万記(ながしま・まき)1981年(昭56)5月28日、静岡県御前崎市生まれ。常葉菊川高を卒業後、91期生として02年11月の常滑でデビュー。初勝利は03年2月のびわこ。初優勝は09年12月の尼崎。今回、特別戦13度目の優出で、待望の女子ビッグタイトルを獲得した。通算優勝回数は37度。同期には久田敏之、川上剛、山口剛、三浦永理らがいる。165センチ、49キロ。血液型AB。


レディースオールスターを制した長嶋万記(撮影・和賀正仁)
レディースオールスターを制した長嶋万記(撮影・和賀正仁)