優勝戦は中村日向(24=香川)が、インから的確な逃げを放ち、G1ウイナーの貫禄を示した。今年3度目、尼崎では初Vをつかみ取った。

進入は枠なりの3対3。中村はインからコンマ09の踏み込み。他艇の攻撃をまったく寄せ付けず、バック早々と独走態勢を築いた。2着には差した佐々木完太(26=山口)が入線。2Mで冷静に舟を運んだ定松勇樹(21=佐賀)が3着となり、人気サイドで幕を閉じた。

初日から派手さはなかったが、とにかく丁寧なハンドルさばきと1Mの判断力が光った。「複勝率(40・5%)の感じはなかったけど、5日目からいい感じだったので、しっかりエンジンパワーを引き出すことができました。スタートは勘と合っていましたね」と、にっこり。レース足の良さを存分に引き出して格の違いを見せつけた。

今年は1月の児島一般戦でデビュー初Vを決めると、2月の鳴門の四国地区選で登録番号5000番台初のG1V。さらに、今節で3度目のV。飛ぶ鳥を落とす勢いがある。「おみくじで大吉が出たので、持っています。みなさんも大吉が出たら持ち歩くといいですよ」と笑顔を浮かべた。

次走の若松ルーキーシリーズ第4戦(8~13日)を走ると、いよいよ平和島SGクラシック(16~21日)を迎える。「ワクワクとドキドキでいっぱいです。自分はターンで勝負をするので、すべてのターンマークで魅了できるレースをしたいです」。大きな舞台でも冷静沈着なコーナーワークを発揮して、猛アピールといきたい。