3枠・寺田祥(44=山口)が波乱のレースを制した。人気の1枠・羽野直也、2枠・新田泰章がフライングを切る中、4カドから冷静にまくり差しを決め、G1通算10度目の優勝を飾った。

事故レースでの優勝に、とびきりの笑顔というわけにはいかなかった。それでも「1Mは、しっかり回れましたから」と自分の走りには満足していた。

「今節ずっと体感が来てなくて。特訓前に何の確信もないけど、ペラをやったことのない形にして、スタートも問題なかった」。諦めずにペラ調整を続けた結果、最後は天も味方に付けた。

「昨年は自分が乗れてなくて、モチベーションも上がらなかった。今年もここまで良くなかったけど、これをきっかけにしたい」。

次走の蒲郡一般戦の後は三国、津とG1が続く。最後まで勝負を諦めない姿勢でつかんだ今年初Vを今後につなげていく。