注目選手の2人目は、2月のG1関東地区選で優勝を飾った石渡鉄兵(48=東京)を取り上げる。昨秋には息子の翔一郎もデビュー。それがベテランのレーサー魂に火を付け、地元SG出場のラストチャンスをものにした。

     ◇    ◇    ◇

2月、江戸川開催のG1関東地区選は、「江戸川鉄兵」の異名を取る石渡の面目躍如。9年ぶりの関東王者となった。この優勝でクラシック出場権を獲得。出場を決めていた山田哲也とともに「地元の2人で盛り上げたい」と力強く宣言した。

昨秋、石渡の長男翔一郎が131期生としてデビューした。「ここまで上がるのかってぐらいモチベーションが上がった」。翔一郎のデビュー時には、「いつか記念レースに父子で出場する日が来れば。そこまで自分が頑張れるかな」とジョーク交じりに話していたが、そこから既に優勝が4度。いかに石渡の刺激になったかが分かる。

さあ、平和島クラシックだ。「平和島は相性も悪くないですよ」。いやいや9年前の関東地区選Vは平和島でのこと。江戸川の次に得意な水面だ。地元ファンの期待をしっかり受け止め、優出、その先の優勝を目指して走る。【中川純】

※明日は「ドリーム戦展望」

◆石渡鉄兵(いしわた・てっぺい) 1974年(昭49)12月6日、千葉生まれ。ボート74期生として94年5月、多摩川でデビュー。96年9月に江戸川で初優勝。G1は江戸川周年、関東地区選を各2度優勝。SGは11年児島グラチャン優出3着が最高成績。160センチ、52キロ。血液型O。