何歳になってもレベルアップはできる。最近のボートレースを見ていると、つくづくそう思う。

天野友和(45=愛知)は2月の常滑でデビュー初Vを飾ると、7月から初のA1昇格を決めた。天野のデビュー25年9カ月目での初Vは鳥居智恵(引退)、高橋真吾、豊田訓靖に次ぐ史上4番目の遅さ。「気持ちが楽になりましたね。A1にこだわりはなかった。また優勝したい」と照れ笑いした。

 
 

近況の好調の理由について「体重だと思います。2年ぐらい前にたまたまレースが詰まっていた時があって、体重が落ちたんです。そこから今の体重(52キロ)をキープできている。デビュー直後は60キロぐらいで走っていましたから」。

もう1つ、特筆すべき数字がある。フライングの少なさだ。通算2本、デビューから2908走、フライングを切ることはなかった。「特別なことはしていません。早いと思ったら放っているだけです」。

前期の平均スタートタイミングはコンマ16。決して無難にスタートを入れているわけではない。早いと感じること自体、非凡なスタート勘を持っている証しであり、冷静な判断力の持ち主でもある。

その意味でも初優勝は、天野らしかった。1枠の太田和美がフライングに散る中、3コースからコンマ04のスタートを決め、道中は馬袋義則に競り勝った。初のA1の舞台で、これからどんな輝きを見せるか。まだまだピークは先にありそうだ。

地道な努力が報われた天野友和
地道な努力が報われた天野友和