日本モーターボート競走会は17日、第352回褒賞懲戒審議会を行い、女子レーサーの高憧四季(23=大阪)と塩崎桐加(31=三重)へ、19日から3カ月間の出場停止処分を決定した。

高憧と塩崎は4月15日、東京・平和島ボートで行われたヴィーナスシリーズ初日5Rで、先頭と2番手を走りながら2周1Mでともに失速。高憧は3番手に後退した後、追い上げて1着に入ったが、その航法が塩崎とともに「不適格な航法」と判断され、レース後に即刻帰郷の処分となった。

SG及びプレミアムG1の競走開催要綱で、「選考期間及び前検日までにおいて褒賞懲戒審議会に基づく出場停止処分を受けた者は、出場を除外する」という規定があるため、高憧と塩崎は8月のプレミアムG1レディースチャンピオン、11月G2レディースチャレンジカップ、12月プレミアムG1クイーンズクライマックスに出場できない。

◆褒賞懲戒審議会 日本モーターボート競走会が選手、審判員及び検査員の褒賞及び懲戒について審議する会。競走会に審議会を設置し、10人以内の委員で組織される。選手の懲戒については、それぞれの事案に対して戒告か、一定期間の出場停止処分を科すことができる。

◆レース経過 4月15日、東京・平和島ボートのヴィーナスシリーズ初日5Rで、高憧四季と塩崎桐加がともに不適格な航法により、即刻帰郷となった。レースはスタートで2枠の山崎小葉音がフライングを切り、高憧がインから押し切ってバック先頭へ。しかし、2周1Mで先頭の高憧、2番手を航走していた塩崎が急にスピードダウンして、ターンマークを外す旋回をした。3番手を走行していた稲生が自然と差す形になり、先頭へ立った。その後、高憧は追い上げ、同2Mで前を走る稲生を内からかわして逆転し、そのまま1着でゴールした。

◆高憧四季(たかはた・しき)1999年(平11)11月10日、大阪府生まれ。124期生として19年5月住之江でデビュー。同年7月住之江で初勝利。21年2月びわこで初優出。23年3月の下関ヴィーナスシリーズで初優勝。157センチ、46キロ。血液型B。

◆塩崎桐加(しおざき・ひさか)1992年(平4)4月20日、三重県生まれ。105期生として09年11月津でデビューし10年9月津で初勝利。13年5月の大村W優勝戦で初優出。15年11月江戸川ヴィーナスシリーズで初優勝、通算優勝は3度。161センチ、51キロ、血液型B。