◇山下夏鈴（２４）
　　三重・１２１期

　４月３０日に確定した２０２２年後期適用勝率は５・３０。初のＡ級昇格は逃したものの、自身初の５点台をマークした。

　しかし、自己評価は厳しい。「まだ自分では５点台を取れる選手ではないと思っています。たまたまです。勝率が上がったのは、調整が合っていてエンジンがいい時に着が取れたのが大きかったです。女子戦で準優に乗れたり…で運も良かった。でも、Ａ２の勝負駆けも結局、届かなかったし、まだまだ。ツメの甘さが出ています、まくって勝つのも減ったことも物足りないですね」と反省の言葉が並ぶ。

　まだ優出経験はない。今年に入って準優勝戦まで駒を進めることも増えてきたが、ほとんどが５、６枠。優出するには厳しい枠順だ。このあたりが自身が〝ツメの甘さ〟を痛感するところだろう。

　今後の課題についても「仕上げる早さ、スローから上位着が取れない、インから逃げられない…と課題しかないです。一つできるようになると一つができなくなる。一歩進んで二歩下がるって感じですね」と次々と挙がる。

　ただ、その一方でしっかりと勝率を上げてきたのも事実。「周りの環境がいいですね。師匠の本部めぐみさんや本部真吾さんにはお世話になっています。一つずつステップアップできればいいですね」。伸びしろは十分あるし、課題を一つクリアできれば前進につながる。

　２０２０年１２月に同期で同じ三重支部の宇留田翔平と結婚。休日は「ダンナとゲームをしたり、ゆっくり過ごしています」とリラックスしている。

　夫婦そろって「２０２２スター候補選手」のフレッシュルーキーに選出された。周囲の期待も背負って、さらなる飛躍を誓っている。

〈山下夏鈴・今後の出走予定〉
◇５月８日～５月１２日　浜名湖一般戦
◇５月１７日～５月２２日　戸田ＧⅢオールレディース
◇６月２日～６月７日　福岡一般戦

　☆やました・かりん　１９９７年７月２２日生まれ。三重支部所属の１２１期生。三重県出身。２０１７年１１月の津でデビュー。初勝利は２０１８年３月の徳山。優出、優勝はない。夫は同期で同じ三重支部の宇留田翔平。同期には沢田尚也、高橋竜矢、上田健太、梶山涼斗、中村かなえ、来田衣織ら