◇実森美祐(25)広島支部119期

 ボートレースまるがめのプレミアムGⅠ「第36回レディースチャンピオン」が2日に開幕する。3月に遠藤エミが女子初のSG制覇を成し遂げたことで「女子力」への注目が高まっている中、女子トップレーサーが集結。「真夏の女王」の座をかけて激しい戦いを繰り広げる。ビッグレース恒例のカウントダウンコラム第1回は今年GⅠ、SGと一気にステップを駆け上がり、大会初出場となる実森美祐が意気込みを語った。

 2022年前期に勝率6・20をマークして「ギリギリでしたけどね」と苦笑しながらもA1初昇格。今年1月の芦屋69周年記念でGⅠ初出場し、2月の下関・中国地区選にも参戦。5月には地元・宮島オールスターで待望のSGデビュー。予選2勝の活躍で準優進出も果たしている。

 しかし、2022年後期は勝率5・13と振るわず、わずか1期でのB級陥落。「前々期が良過ぎただけですよ。いい時はいいし、悪い時は悪いって感じ。だから地力がない。自分が成長しているって感じは全然ないです」と冷静に振り返る。

 それでもGⅠ、SGの大舞台を経験したことは「めちゃくちゃ勉強になりました」と即答。宮島オールスターも「準優進出はエンジンが良かったのでなんとも言えないですけど、あの舞台を走れたことや、レースのこととか、すごく勉強になったし、いろんな人の話を聞けたのは良かった」と成長したとは言えずとも、自らの糧を積み重ねられたのは大きい。

 何より今年は3月の大村クラシックで遠藤エミが女子初のSG制覇を達成し、5月の宮島オールスターでは平高奈菜が女子4人目(5回目)のSG優出と女子レーサーの活躍が光る。実森も「そこに近づきたいって気持ちはあります。もちろんですよ」と目標は高い。そんな中、初出場となるレディースチャンピオンは「ワクワクが大きいですね」と笑顔が弾ける。

 まるがめは約1年4か月ぶりの参戦も2018年7月にデビュー初優出を果たした水面だ。直近3節のうち2節で準優進出。「意外と最終日選抜に乗っているんですね。記憶にない。でも、まるがめって確かに好きかも。1Mに防風ネットがあるので、あまり水面が荒れるイメージがない。道中も握って回れたりするので走りやすいのが好きです」と分析する。まさに持ち前の攻撃力を生かせるレース場で今回も縦横無尽のスピード戦で大暴れしてもらいたい。

 最後に、まだ優勝へは手が届いていないが、レジェンド女子レーサーの横西奏恵さん(引退)も1999年の尼崎レディースチャンピオンがデビュー初Vだったことを伝えると「えっ、そうなんですか? すごい! でも、ここで初優勝できればカッコいいですよね。そこを目標に頑張ります」と満面の笑みで活躍を誓った。

☆さねもり・みゆ 1996年9月11日生まれ。広島支部所属の119期生。広島県出身。2016年11月の宮島でデビュー。初1着は2017年月の平和島。2018年7月のまるがめで初優出。通算9優出も優勝はない。同期には井上忠政、黒野元基、西橋奈未、土屋南、中村魁生ら。