◇大橋栄里佳(40)福岡支部92期

〝真夏の女王決定戦〟プレミアムGⅠ「第36回レディースチャンピオン」が2日から7日まで開催される。舞台はボートレースまるがめ。女子トップレーサーが集結し、激アツの戦いを繰り広げる。ビッグレース恒例のカウントダウンコラム「女子力」第2回はデビュー20年目で大会初出場を果たす大橋栄里佳が大舞台に挑む心境を明かした。

 2003年5月にデビューから苦節20年――。ついにGⅠの大舞台に初出場する。「だいぶ長くやってるんで…。大器晩成って周りにも言われます。本当はシレッと参加したいんですけどね」と照れ笑いを浮かべる。

 2022年前期にA2級へ初昇格。「ずっと自分はヘタと思っていたけど、乗りやすいレースできるセッティングに変えてから良くなりました。手前のかかりとかを意識して、乗り方も変わった。ペラはターン回りをしっかりさせて、好きな乗り心地がくるように調整してます」と勝率アップに成功した理由を明かす。

 また、これまでの握って回る〝まくり〟主体のレーススタイルから「展開を見て差すように気を付けてます」と〝差し〟を意識することで道中の安定性も増した。「スローの方がスタートが分かりやすいしインコースは落としたくないってのもあって、GⅠでも絶対に逃げたい。今年、一時だけど、枠番勝率が10点になったのはうれしかった」と勝率維持には不可欠のイン戦勝率も上昇した。

 中2と小3の息子2人を育てる穏やかな人柄のママさんレーサー。「おっとりしてると言われますね。レース場で怒るとか、イラっとすることはないかな。私生活の方が怒ってるかも(笑い)。A級になったら仕事が詰まって、今までにないくらい忙しかった。中2日間のあっせんが何節も続いて、子どもには『ママ全然、家におらんね』って言われました(笑い)。でも、またA級に戻りたい。A級は枠番もいいし、点増しレースにも乗れますしね」。2022年後期はB級に逆戻りしてしまったが、家庭と両立しながら来年1月のA級復帰を目標に掲げている。

 まるがめの印象については「ゴンロクしか取った記憶しかない。瀬戸内の場は水面がポチャポチャして苦手だけど、頑張って克服したい」と決して良くはない。それでも「楽しみもあるけど正直、参加してみないと分からない。自分に合う出足型のいいエンジンを引きたいですね。スタートが決まっていて、乗りやすそうに回っている時が、私の買い時かな。水神祭は絶対に挙げたいですね。予選突破して準優に乗りたい。無事故で、成績で目立てるように頑張ります」と、まずはGⅠ初勝利を目標に奮闘を誓った。

 ☆おおはし・えりか 1982年2月23日生まれ。福岡支部所属の92期生。福岡県出身。2003年5月の福岡でデビュー。同年12月の児島で初勝利。2012年4月の若松で初優出。これまで優出は8回も優勝はまだない。同期に毒島誠、松村敏、竹田辰也、安達裕樹、浜崎直矢、大峯豊、今井裕梨、土屋千明ら。