ボートレースまるがめのプレミアムGⅠ「第36回レディースチャンピオン」(優勝賞金1100万円)は7日、12Rで優勝戦が行われた。平山智加の前づけで進入が大きく動いた決戦は、快速61号機を駆る実森美祐が先マイするも、バックで無情のFコール。最内差しから平山を制して2Mを先取りした香川素子(45=滋賀)がデビュー26年目でGⅠ初Vを飾った。

 6号艇で優出した地元の平山が宣言通り、スタート展示で4コーススローまで動いた。そして本番では、もう一丁ギアを上げて2コース奪取。準優でも平山の前づけに冷静に対処した1号艇・実森だったが、優勝戦では勝手が違ったのか、仕掛けが早過ぎた。コンマ06の大きなFは実森に計り知れないダメージをもたらすだろう。しかし、シリーズを通して見せた好ファイトの数々は紛れもなく本物。試練を糧に成長し、一回りも二回りも大きくなって、再びこの舞台に帰ってくるはずだ。

「回っていなくて、起こしがイマイチだったので、カドに引こうと思った」(香川)

 一方の香川は、スタート展示では平山に抵抗して3コーススローを突っ張ったが、その際にエンジンの動きを冷静に分析し、作戦変更を思い立った。コンマ03の飛び出しに「Fは自分だと…。ヤバいと思った。1番(実森)にF(ランプ)がついて、自分にもつくと思ったんで動揺したけど、何とか(2Mを)回れました(笑い)」とギリギリのところで平静を保った。優出6人の中では最年長の45歳。過去にGⅠ優出も4回経験していたことが、大一番で生きたということか。

「45(歳)でこんなの(GⅠ)を優勝できると思っていなかった」と新女王は謙虚に語る。その言葉を証明するように、3月の大村SG「クラシック」で支部の後輩・遠藤エミが優勝したことに「刺激になった? いや全く(笑い)」と即否定した。

 ただ、遠藤、馬場貴也、丸野一樹とハイレベルの活躍を続ける滋賀支部のバイブレーションが、香川にも少なからずいい影響を与えたことは間違いなさそうだ。