ボートレース浜名湖のSG「第68回メモリアル」(23日開幕)に出場予定だった石野貴之が家事都合のため、前検日の22日に欠場が決定。選出順位予備5位の船岡洋一郎(35=広島)が繰り上がりで出場することになった。予備5位の選手が繰り上がるのは極めて珍しいケースだ。

 5位に出番が回ってきた経緯をたどるとこうなる。予備1位の守田俊介、2位の太田和美まではすでに繰り上がり出場が決まっており、3位の徳増秀樹はスタート事故罰則規定によりSG選出除外中。4位の渡辺和将は24日からの宮島一般戦に出場予定で荷物の搬送が間に合わず出場を辞退したため、5位の船岡に出番が回ってきた。

 船岡に〝お呼び〟がかかったのは前検当日の22日午前10時半で現地到着は午後2時3分。「家族と遊んでいる時に連絡がきました。こんなケースはもちろん初めてですよ」と慌ただしく前検業務に奔走した。

 エンジン抽選は代理で行い、前検特訓は一番最後の9班で登場。引いてもらった3号機は2連率40%あり「起こしでついてくるし、悪くなかった」とまずまずの手応えだった。

 メモリアル出場自体が奇跡とも言える状況とあって、含み笑いを浮かべながら「何かいいこと起きないですかね」と、さらなるサプライズを願っている。