ボートレース津のルーキーシリーズ第14戦「スカパー!・JLC杯争奪戦」は5日、優勝戦が行われ、井上一輝(28=大阪)がV。昨年12月の宮島以来、通算7回目の優勝を飾った。

 F2の足かせも何のその――。予選トップ通過の王道路線から準優、V戦をしっかり逃げ切った。その圧勝劇の裏には強い決意も込められていた。

「今節はオーバーエージで選んでもらったし、F2でも優勝できるというのを、ルーキーシリーズを走っている世代の後輩に見せたかった」

 好素性の34号機を駆り動きは万全。「初戦を6号艇で1着を取れて2日目に連勝できた。そこでトップ通過と優勝もあるかなと思った」とシリーズの流れを振り返った。絶対にスタート事故はできないプレッシャーも感じながら、しっかり打ち勝ったことで「自分自身の成長をまた感じた」と今後のレーサー人生でも忘れられない美酒を味わった。

 節間通して心掛けたのは「スタートのタイミングではなく質」。優勝戦こそ少し様子を見たが、自分に言い聞かせた課題をクリアしたことが一番の勝因だ。今後は11日からの鳴門一般戦を経て、20日からの多摩川PGⅠヤングダービーに臨む。そこでもこだわるのは「タイミングよりも質」だ。