◇末永和也(23)佐賀支部124期

 ボートレース多摩川のプレミアムGⅠ「第9回ヤングダービー」が20日に幕を開ける。未来のボートレース界を支える若手レーサーが集結。カウントダウンコラム「時代を創れ!」最終回は大会初出場、GⅠ初挑戦となる末永和也に注目。大舞台への思い、意気込みを力強く語った。

 2019年5月にからつでデビューを果たすとデビュー節で初勝利を挙げた124期の養成所チャンプ。ついにGⅠの舞台に足を踏み入れる。

 デビューから3年4か月でのGⅠ初参戦については「自分の中では少し遅かったかな」という。ただ、その一方で「ヤングダービーの選考期間中は勝率とか事故点を気にしていた。早く出たかったし、選ばれてめちゃくちゃうれしいです」と大舞台へ足を踏み入れる喜びにあふれている。

「まずはGⅠで1着を取りたい。一走一走、走って優勝戦には乗りたい。優勝したい」と最終目標はV。もし実現すればデビュー初VをGⅠで飾ることになる。

 ヤングダービーのレースについては「若手ばかりでスピードがある」とイメージ。その上で「スピードをもって勝てたら自信につながる」と今後のステップアップの足掛かりにするつもりだ。

 2022年前期にA2昇格。2023年前期適用勝率は6・55とA1昇格も近づいている。支えとなっているのは師匠である上野真之介の存在だ。「自分はまだまだだけど真之介さんのおかげです。聞いたこと以上に教えてくれる。こんなにいい師匠はいないです。結果で恩返しをしたい」と力がこもる。

 多摩川は初参戦。「情報収集しないといけない」と事前に佐賀支部の先輩などから攻略法を伝授してもらうつもりだ。出場選手が発表された時点で佐賀支部から選出されたのは末永だけ。「佐賀は一人なのでさみしいけど、みんな見てくれていると思うので頑張りたい」と孤軍奮闘する覚悟だったが、16日に佐賀支部先輩の横田貴満の繰り上がり出場が発表されており、心強い存在になりそうだ。

 昨年3月のとこなめで初優出。直前の下関ルーキーシリーズでも10回目となる優勝戦に駒を進めた。「自分はプレッシャーに弱い。2節前の津も準優でインから負けたし落ち着いてレースがしたい」とメンタル面を課題に挙げるが、着実に初Vに向けて前進していることは間違いない。

 さらに「新人賞を取りたい」という野望も抱く。トップレーサーへの登竜門とも称される大会で〝末永和也〟という名前を存分にアピールするつもりだ。